暑中見舞いをやめたい時の伝え方|角が立たない例文6選

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7月の終わり、ポストに一枚のはがきが届く。差出人は、もう何年も顔を合わせていない元同僚——。今年もこちらから返さなければと思いつつ、宛名リストを見返すと「この人にまで毎年出す必要があるのかな」と手が止まってしまいます。

義理で続けている暑中見舞いは、始めた理由は覚えていても、やめるきっかけがないまま年数だけが積み重なっていくものです。急にやめて失礼だと思われたくない。かといって、来年も再来年も同じ負担を抱えるのは正直つらい。そんな迷いを抱えている方は少なくありません。

この記事では、暑中見舞いを角を立てずにやめるための伝え方を、はがき・メール・電話・LINEの手段別に、相手との関係性に合わせた6つの例文つきで紹介します。やめたあとのフォローの仕方までまとめました。

暑中見舞いをやめる前に手紙を書く様子
最後の一枚をどう書くか
目次

暑中見舞いは、なぜやめたくてもやめにくいのか

暑中見舞いは、夏の盛りに相手の健康を気遣うための挨拶状です。年賀状ほど「出して当然」という空気はありませんが、毎年届く相手ほど、「今年も来た」という小さな圧力が積み重なっていきます。

やめにくさの正体は、たいてい二つあります。一つは、やめたあとに相手がどう受け取るのか読めないこと。もう一つは、年賀状じまいに比べて、暑中見舞いをやめるときの定番の言い回しがあまり知られていないことです。

ただ、暑中見舞いはマナー上の義務ではなく、気持ちを伝える習慣のひとつです。感謝を添えて形を変えれば、関係が切れることはまずありません。惰性で出す何十枚より、数を絞った丁寧な数枚のほうが、気持ちはよく伝わります。

やりがちなNGなやめ方

NG1:何の連絡もなく、ある年から突然送らなくなる

毎年やり取りしていた相手から、ある夏を境に何も届かなくなると、相手は「体調を崩したのでは」「何か気に障ることをしたかな」と心配になります。暑中見舞いだけをやめて年賀状は続ける場合は目立ちませんが、両方が止まると不安を与えやすくなります。やめる年の最後の一枚に、一言だけ添えておくのがいちばん無理のない方法です。

NG2:理由を並べすぎて、言い訳のように聞こえる

「仕事が忙しくて」「最近は簡略化する人が多いので」と長く説明するほど、かえって言い訳がましくなります。とくに「簡略化する人が多い」という言い方は、毎年送ってくれている相手の習慣を古いものと言っているように響くおそれがあります。

理由は「今後は控えることにした」程度にとどめ、感謝の言葉を主役にしましょう。

NG3:整理したい相手にも、全員へ機械的に出し続ける

やめたい相手がいるのに、リストの全員へ一律に出し続けると、負担は減らないうえに、文面も形式的になっていきます。相手ごとに関係を見直し、続ける人・切り替える人・やめる人に分けて考えるほうが、結果的に気持ちのこもった挨拶になります。

NG4:相手から届いた暑中見舞いに、何も返さない

自分から出すのをやめることと、相手から届いたものを無視することは別の話です。暑中見舞いをやめたあとも、届いたものには残暑見舞いや短いメッセージで一言返すと、「やめた」のではなく「形を変えた」という印象になります。

相手と手段で選ぶ、暑中見舞いのやめ方と例文

やめ方に正解はひとつではなく、相手との距離感で向き不向きが変わります。長年お世話になった目上の方や恩師には手書きのはがき、日頃からメールで連絡している取引先にはメール、頻繁に会う親戚には会話の中で、友人にはLINEで、といった具合に、普段のやり取りの手段に合わせると自然です。

どの例文も「感謝 → やめる意思 → 今後のつながり」の順で組んであるので、名前や時期を差し替えればそのまま使えます。

はがき編:目上の親戚や恩師には、最後の一枚に添える

目上の方には、最後に出す暑中見舞いの中で触れるのが、もっとも丁寧で角が立ちません。印刷の文面だけで済ませず、一筆箋やはがきの余白に手書きで一言添えると、事務的な印象がやわらぎます。

長年お世話になってきた恩師や親戚など、目上の相手の場合

💬 例文

「暑中お見舞い申し上げます。毎年お心のこもったお便りをいただき、心より感謝しております。誠に勝手ながら、今後は暑中のご挨拶を控えさせていただくことにいたしました。これからも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。暑さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ」

メール編:取引先には、メールでのご挨拶に切り替える

仕事上の付き合いがある相手には、はがきをやめる代わりに、メールで簡潔にご挨拶する形にしておくと、関係を大切にしている姿勢が伝わります。取引先とのやり取り全般の断り方は、ビジネスの角が立たない断り方|メール電話LINE例文集も参考になります。

日頃からメールでやり取りしている、取引先の担当者の場合

💬 例文

「いつも大変お世話になっております。例年、暑中のご挨拶をお送りしておりましたが、誠に勝手ながら、本年より書面でのご挨拶は控え、メールにて失礼させていただくことにいたしました。今後ともご指導のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。暑さ厳しい折、くれぐれもご自愛くださいませ」

電話・対面編:親戚には、会話の流れで軽く伝える

親戚やご近所のように、顔を合わせる機会が多い相手には、お盆の帰省や法事などで会った時に、雑談の延長でさらりと触れるのがおすすめです。改まって「やめます」と宣言するより、相手も構えずに受け止められます。

相手から「今年は来なかったね」と聞かれた場合の会話は、次のような流れになります。

🗣️相手「あら、今年は暑中見舞いが来なかったけど、元気にしてる?」

🙂自分「ごめんなさい、おばさん。実は毎年のはがきを少しずつ整理しているの。その分、電話でこまめに顔を見せるようにするね」

🗣️相手「そうなの。まあ、元気ならそれでいいのよ」

🙂自分「ありがとう。お盆にはまた顔を出すから、楽しみにしていてね」

こちらから切り出しにくい義理の両親のような相手の場合

💬 例文

「お義母さん、毎年お便りをありがとうございます。実は今年から、季節のご挨拶状は控えることにしたんです。その代わり、お盆と年末には必ずお電話しますね。これからもよろしくお願いします」

LINE編:友人には、近況報告のついでに伝える

普段からLINEでやり取りしている友人なら、スタンプを添えた軽いトーンで十分です。「やめます」と改まらず、近況報告の流れで触れるほうが、相手も肩の力を抜いて返事ができます。

毎年はがきをくれる、同年代の友人にこちらから伝える場合

💬 例文

「毎年はがきありがとう!最近はLINEでやり取りする機会が増えたから、暑中見舞いは今年で一区切りにしようと思ってるよ。その代わり、また近いうちにご飯でも行こうね」

長年お互いに送り合ってきた、元同僚や学生時代の友人に「お互い楽になろう」と提案する場合

💬 例文

「毎年暑中見舞いをありがとう。お互いに書くのも大変だから、夏の分はお休みにして、年賀状だけにしない?LINEではこれまでどおり連絡するし、また会えるのを楽しみにしているよ」

先に相手から届いてしまった時の返し方

こちらは出さないと決めたあとで、相手から先に暑中見舞いが届くこともあります。その場合は、立秋(8月上旬)を過ぎたら残暑見舞いの形で返信し、そこにやめる旨をそっと添えるとスムーズです。

やめると決めたあとに、相手から先に暑中見舞いが届いた場合

💬 例文

「残暑お見舞い申し上げます。暑中見舞いをいただき、ありがとうございました。お返事が遅くなり、失礼いたしました。実は今年から、こちらからの季節のご挨拶は控えさせていただいております。まだ暑い日が続きますので、どうぞお身体を大切にお過ごしください」

夏のひまわり畑(暑中見舞いのやめ方を考える時期のイメージ)
感謝が伝われば関係は続く

伝える前に、宛名リストを3つに分けておく

いきなり全員にやめると伝えるのではなく、まず手元の宛名リストを「続ける人」「メールやLINEに切り替える人」「やめる人」の3つに分けてみましょう。分ける基準は、「暑中見舞いがなくなっても、この人とは連絡を取り合えるか」です。連絡を取り合える相手なら、はがきをやめても関係は変わりません。

すべてを一度にやめるのが不安なときは、毎年から隔年に減らす、枚数を絞るといった段階的な見直しでも構いません。年賀状のほうも整理したい方は、年賀状じまいの角が立たない断り方|例文10選もあわせて読んでおくと、一年を通した進め方が見えてきます。

伝え方を決めるときは、次のポイントを確認しておくと失敗しにくくなります。

  • 必ず感謝の言葉とセットで伝える
  • 「今年から」「これを機に」と、前向きな言い方にする
  • 全員一律ではなく、相手との関係性に合わせて手段を変える
  • 不安な相手には、やめずに隔年や枚数を絞る形から始める
  • 相手から届いた分には、残暑見舞いなどで一言返す

伝える時期は、相手から暑中見舞いが届く前の7月上旬から中旬が理想です。ただ、夏を過ぎてから「やめたい」と思うことも多いはずです。その場合は、次の夏までに余裕のある秋から冬のうちにリストを整理し、年賀状に「来年から暑中のご挨拶は控えます」と一言添えておく方法もあります。

やめたあとの関係を保つフォロー

暑中見舞いをやめると伝えた直後は、相手が少し寂しく感じることがあります。だからこそ、はがきをやめたあとも、誕生日や年末の挨拶など別の機会に一言添えて、形を変えてつながりを保つ工夫をしておくと、相手も安心してくれます。

たとえば、暑中見舞いが来なくなって寂しいと言われた場合は、次のように返すと、やめた事実よりも「これからも大切にしたい」という気持ちが残ります。

暑中見舞いが来なくなって寂しいと言われた場合

🗣️相手「暑中見舞いがないと、ちょっと寂しいわね」

🙂自分「そう言っていただけてうれしいです。はがきの代わりに、季節の変わり目に近況をお知らせしますね」

お中元やお歳暮など、ほかの季節の習慣も見直したいと考えている方は、お歳暮・お中元をやめたい時の断り方と例文【角が立たない】も参考になります。

夏の青空と麦わら帽子(暑中見舞いをやめても続く関係のイメージ)
形を変えて、つながりを続ける

よくある質問

暑中見舞いをやめることを、わざわざ伝えないといけませんか?

毎年やり取りしている目上の方や取引先には、最後の一枚に一言添えるのが無難です。一方、年賀状のやり取りが続いている相手であれば、暑中見舞いだけを静かに減らしても、失礼にあたることはほとんどありません。関係の近さと、他に連絡を取る手段があるかどうかで判断しましょう。

先に相手から暑中見舞いが届いたら、いつまでに返せばよいですか?

立秋を過ぎたら残暑見舞いとして、8月末ごろまでに出すのが目安です。届いてから日が空いてしまっても、「お返事が遅くなりました」と一言添えれば失礼にはなりません。やめる旨を伝えるなら、この残暑見舞いが良い機会です。

取引先や上司に、メールでやめると伝えるのは失礼ですか?

日頃からメールで連絡を取り合っている相手なら、失礼にはあたりません。ただし、長年手書きのはがきをやり取りしてきた目上の方には、はがきか電話のほうが誠意が伝わります。迷ったら、これまで使ってきた連絡手段に合わせるのが安全です。

暑中見舞いをやめたら、年賀状やお中元もやめなければいけませんか?

いいえ、別々に判断して構いません。暑中見舞いはやめて年賀状は続ける、お中元はやめてお歳暮だけ続ける、といった組み合わせも自然です。

まとめ

暑中見舞いは義務ではなく、気持ちを伝えるための習慣です。感謝を先に伝え、やめる意思は短く、今後のつながりを添えれば、相手との関係が損なわれることはありません。

まずは今夜、宛名リストを開いて、来年も出したい人の名前に丸をつけるところから始めてみてください。

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