「内定式には必ず出席してください」と案内が来たものの、他社の最終選考と日程が重なってしまった、体調が万全でない、あるいはアルバイトのシフトがどうしても外せない——そんな事情で10月1日の内定式を欠席したいのに、角が立たない伝え方がわからず悩んでいませんか。
内定式は入社前の顔合わせであると同時に、企業側が内定者の入社意思を最終確認する場でもあります。だからこそ「休みたい」と伝えるのはハードルが高く感じられますが、正当な理由を誠実に伝えれば、多くの企業は柔軟に対応してくれます。この記事では、人事担当者に不安を与えずに内定式を欠席する伝え方を、電話・メールそれぞれの例文つきで解説します。
なぜ内定式は休みにくいのか/NGな断り方
内定式は法律で出席が義務づけられているわけではありませんが、人事担当者にとっては配属先の調整や社内発表のタイミングを合わせる大切な行事です。無断欠席や直前連絡は「入社意欲が低いのでは」という印象につながりかねず、内定取り消しには至らなくても、配属先での評価に微妙な影を落とす可能性があります。まずは印象を悪くしてしまいがちなNGな断り方から確認しましょう。
ありがちなNG例
- LINEやチャットツールで済ませる:内定式は公式行事のため、担当者個人のLINEやカジュアルなチャットでの連絡はマナー違反ととられやすい
- 当日の朝に連絡する:人事担当者が受付や配席の準備を終えた後では調整が間に合わず、無断欠席同然の印象になる
- 理由を濁して「都合により」とだけ伝える:詳細を隠しているように見え、かえって不信感を招くことがある
角が立たない断り方と例文
内定式の欠席連絡は、わかった時点でできるだけ早く、電話かメールの正式な手段で伝えるのが基本です。理由は事実をシンプルに伝えれば十分で、必要以上に細かく説明したり、逆に嘘をつく必要もありません。連絡先が採用担当個人の場合と、人事部の代表窓口の場合とでハードルの感じ方は変わりますが、伝える型は共通しています。
電話編
電話は声のトーンで誠意が伝わりやすく、日程が近い場合や、担当者から直接指示を仰ぎたい場合に向いています。特に体調不良で式の1〜2日前に欠席がわかったケースは、メールより先に電話で一報を入れるのが望ましい対応です。
体調不良で式の直前に欠席がわかった場合
💬 例文
「お忙しいところ恐れ入ります。〇月〇日入社予定の△△と申します。実は昨日から体調を崩してしまい、本日の内定式への出席が難しい状況です。せっかくお声がけいただいたのに大変申し訳ございません。改めてご挨拶やご説明の機会をいただけますと幸いです。」
メール編
日程がわかった時点で余裕を持って伝えられる場合や、記録として文面を残しておきたい場合はメールが適しています。件名に「内定式欠席のご連絡」と明記し、本文は結論から書き始めると担当者が読みやすくなります。
アルバイトのシフトがどうしても外せない場合
💬 例文
「件名:内定式欠席のご連絡(〇〇大学・△△) 株式会社〇〇 人事部 ご担当者様 お世話になっております。〇月〇日内定式にご案内いただいております△△です。 大変申し訳ございませんが、以前より確定していたアルバイトの勤務日と重なっており、当日の出席が難しい状況です。 ご迷惑をおかけし恐縮ですが、何卒ご了承いただけますと幸いです。資料の郵送など、事前に準備しておくべきことがございましたらご指示ください。」
就活を継続中で、他社の最終選考と重なった場合
最も気を使うのが、承諾書は出したものの、まだ他社の選考を続けている場合です。この状況を正直に伝えるべきかは意見が分かれますが、「就活を続けている」という事実そのものより、日程調整の意思がきちんと伝わるかどうかが評価を左右します。理由をぼかしすぎず、かといって選考社名まで明かす必要はありません。
🗣️相手「内定式は〇月〇日ですが、当日のご都合はいかがですか。」
🙂自分「ご案内いただきありがとうございます。大変恐縮なのですが、当日は以前から動かせない予定が入っており、出席が難しい状況です。個別にご挨拶やご説明のお時間をいただくことは可能でしょうか。」
このように「予定が動かせない」とだけ伝え、選考中であることを明言しない返し方は、まだ入社意思が固まりきっていない担当者や、選考状況を細かく聞かれたくない相手との間で使いやすい言い回しです。一方、すでに信頼関係ができている採用担当者や、承諾後も継続的にやり取りしている相手には、次のように一歩踏み込んで伝えた方が誠実な印象になります。
信頼関係のある採用担当者に、選考継続中であることも含めて伝える場合
💬 例文
「正直に申し上げますと、現在他社の選考も並行して進めており、当日はその最終面接と重なってしまいました。御社への入社意欲に変わりはなく、承諾書もお出ししておりますので、ご不安に思われましたら改めてお時間をいただきご説明させてください。」
遠方在住で移動が難しい場合
地方の大学に通っていて、内定式のために前泊が必要な距離だったり、交通費の負担が大きかったりするケースもあります。単に「行けません」で終わらせず、オンライン参加やビデオメッセージでの代替を提案すると、前向きな姿勢が伝わりやすくなります。
遠方在住で交通費・移動の負担が大きい場合
💬 例文
「恐れ入ります。現在〇〇県に住んでおり、日帰りでの参加が難しく、前泊の交通費も学生の身には負担が大きい状況です。もしオンラインでの参加や、後日資料を共有いただく形でのご案内が可能でしたら、そちらでご対応いただけないでしょうか。」
関係を良好に保つためのポイント・注意点
欠席の連絡自体は決して珍しいことではありませんが、その後のフォロー次第で印象は大きく変わります。以下のポイントを押さえておくと、内定式を休んでも入社後の関係にひびが入りにくくなります。
- 欠席がわかった時点ですぐ連絡する:ギリギリまで抱え込まず、確定した瞬間に一報を入れることで調整の余地が生まれる
- 代替の機会を自分から提案する:個別説明や資料送付、オンライン参加など、相手の手間を減らす提案を添えると印象が良い
- 入社意思を言葉で添える:欠席の連絡だけで終えず、「入社を楽しみにしている」という一言を必ず入れる
- 当日は改めてお礼の連絡をする:資料を送ってもらった場合や個別対応してもらった場合は、後日お礼のメールを送る
なお、内定式そのものではなく内定自体を辞退したい場合や、選考段階のインターンシップを辞退したい場合は、伝え方の型が異なります。内定を辞退する場合は採用辞退の断り方|電話で角が立たない例文5選、インターンシップ参加を辞退する場合はインターンシップの断り方|メール・電話・LINE例文もあわせて参考にしてください。
よくある質問
内定式を欠席すると内定取り消しになりますか?
欠席だけを理由に内定を取り消されることは基本的にありません。ただし連絡が遅れたり、理由を伝えずに無断欠席したりすると、入社意欲を疑われて配属や評価に影響する可能性はあります。
欠席理由は正直に伝えるべきですか?
事実を大きく脚色したり嘘をついたりする必要はありませんが、他社選考など伝えづらい理由の場合は「予定が動かせない」という表現にとどめても失礼にはあたりません。ただし聞かれた際にごまかし続けるのは避けましょう。
欠席の連絡はいつまでにすればよいですか?
理由がわかった時点でできるだけ早く連絡するのが原則です。式の準備が始まる1週間前までに伝えられると、担当者側も配席や資料の調整がしやすくなります。
オンライン参加や後日個別対応を頼んでもよいですか?
企業によって対応は異なりますが、代替案を自分から提案すること自体は前向きな姿勢として好意的に受け取られやすいです。可否は担当者の判断になるため、指示を仰ぐ形で相談してみましょう。
まとめ
内定式を欠席することそのものより、連絡のタイミングと伝え方が印象を左右します。理由を正直に、早めに、そして入社意欲の一言を添えて伝えれば、担当者もきっと事情を汲んでくれるはずです。10月1日という一日にとらわれすぎず、これから数十年続く付き合いの入口として、誠実な一報を送ってみてください。