お盆に親戚が集まる場で、甥っ子や姪っ子から「お盆玉ちょうだい」と当たり前のように言われて、とっさに対応できず困った経験はありませんか。
お盆玉はもともと地域や家庭ごとに渡すかどうかが分かれる比較的新しい習慣で、必ず用意しなければならない決まりごとではありません。それでも、いざその場で今年はやめたいと切り出すのは気まずく、今後の親戚付き合いを考えると強く断りにくいと感じる方も多いはずです。
この記事では、お盆玉を渡したくない、または今年から見送りたいと感じたときに、関係を壊さずに伝えられる言い方や例文を、メール・電話・LINE・対面の場面別に紹介します。金額だけ減らして済ませたい場合の伝え方もあわせて解説するので、今年のお盆から実践してみてください。
なぜお盆玉は断りにくいのか
お盆玉は、子どもの側からすれば毎年もらえるお小遣いとして定着している場合があり、渡す側だけの都合でいきなりやめると角が立ちやすいものです。とくに他の親戚が渡している中で自分だけやめると、子ども本人だけでなくその親からも不満に思われないか気になってしまいます。
そもそもお盆玉はもともと一部地域で使われていた言葉で、2010年代に文具メーカーが専用のポチ袋を発売したことをきっかけに全国的に知られるようになった、歴史の浅い習慣です。家庭や地域でルールが統一されていないからこそ、渡す渡さないの判断に迷いやすいという背景があります。
ありがちなNG例1:黙って渡すのをやめてしまう
何も告げずにその場でお盆玉を渡さないと、子どもに気まずい思いをさせるだけでなく、相手の親にも「今年は忘れられた」「意図的に避けられた」と受け取られてしまう可能性があります。理由が伝わらないと、悪気がなくても関係がぎくしゃくする原因になりかねません。
ありがちなNG例2:その場で感情的に断ってしまう
子どもたちが集まっている目の前で「今年からお盆玉はナシだから」と急に言い切ってしまうと、子どもをがっかりさせるうえに、相手の親にも唐突な印象を与えてしまいます。事前の相談なしに当日いきなり伝えるのは、たとえ理由が正当でも避けたい進め方です。
ありがちなNG例3:曖昧にぼかして返事を濁す
「今年はちょっと難しいかもね…」のようにはっきりした結論を避けてしまうのもよくあるNG例です。曖昧な返事のままだと、相手は「まだ渡してもらえるかもしれない」と期待を残したままになり、後になって「結局どうなったんですか」と聞き返される二度手間が生まれます。断る場合は、理由と結論をセットで伝えたほうが、結果的にお互いの気持ちの負担が少なく済みます。
角が立たないお盆玉の断り方と例文
大切なのは、当日いきなり伝えるのではなく、お盆に集まる前のタイミングで、子どもの親にあたる兄弟姉妹や親戚に一言相談しておくことです。相手との関係性や普段の連絡手段によって伝え方を変えると、より角が立ちにくくなります。ここでは連絡手段別に、そのまま使える例文を紹介します。
メール編
やや距離のある親戚や、改まった連絡をしたい相手の場合に向いています。お盆前にメールで事情を伝えておくと、当日を穏やかに迎えられます。理由を簡潔に添えつつ、子どもへの気遣いも一言加えるのがポイントです。
💬 例文
「急なご連絡失礼します。実は今年から、お盆玉について私自身も家計の見直しをしていて、恐れ入りますが控えさせていただこうと思っています。〇〇ちゃんには申し訳ないのですが、また会える時に別の形でお祝いできればと思っていますので、ご理解いただけると嬉しいです。」
普段から顔を合わせる機会が少ない親戚には、こうしてメールでいったん事情を伝えておくと、当日いきなり切り出すよりも落ち着いた印象で受け止めてもらいやすくなります。
電話編
普段からよく話す、気心の知れた兄弟姉妹や親戚の場合に向いています。声のトーンを柔らかく保ちながら、あくまで自分側の事情として話すのが角を立てないコツです。
💬 例文
「もしもし、お盆前にちょっとだけ話しておきたくて。実は今年からお盆玉は控えようと思っていて、〇〇ちゃんにはお小遣いじゃなくて、会った時に一緒に遊ぶ時間で埋め合わせできればなって。急な話でごめんね。」
🗣️相手「え、そうなの?子どもがっかりしちゃうかな…」
🙂自分「そうだよね、ごめんね。その分、お盆に会った時は一緒に花火したり、ちょっとしたお菓子は持っていくつもりだから、それで勘弁してもらえたら嬉しいな。」
普段から電話でやり取りする親しい相手には、声のトーンで気持ちを伝えられる電話のほうが、文章だけのメールより安心感を持ってもらいやすい傾向があります。
LINE・チャット編
普段の連絡がLINEで完結している相手の場合に向いています。軽すぎず堅すぎない文面が向いており、スタンプや絵文字を一つ添えると事務的な印象を和らげられます。
💬 例文
「お盆前に一つ相談があって、今年からお盆玉はお休みさせてもらおうと思ってます🙏 その代わり、会ったときに好きなお菓子でも買っていくので、〇〇ちゃんに伝えておいてもらえると助かります。」
LINEでのやり取りが普段から多い相手には、堅すぎる文面よりも、スタンプや絵文字を添えた軽めの文章の方が、かえって気持ちが伝わりやすくなります。
金額だけ減らしたい場合(番外編)
完全にやめるのではなく、今年だけ金額を控えたい・減額したいという場合もあります。この場合は「やめる」ではなく「今年は控えめに」という言い方にすると、継続する意思があることが伝わり、相手も受け入れやすくなります。
💬 例文
「今年はいろいろ物価も上がっていて、お盆玉を例年通りの金額で渡すのは正直厳しくて…。気持ちは変わらないので、今年だけ少し控えめな金額にさせてもらえたら助かります。〇〇ちゃんにもその旨伝えておいてもらえると嬉しいです。」
お盆玉を渡さない代わりに何か気持ちを伝えたい場合は、品物を用意するよりも、会った時に一緒に過ごす時間を増やすほうが、金銭を介さずに気持ちを示しやすくなります。花火や虫取りなど、特別な準備をしなくても楽しめる体験を用意しておくと、子どもの気持ちも満たされやすくなります。
対面でその場に聞かれた時の切り返し方
事前に伝える機会がなく、当日その場で子どもや親戚から直接「お盆玉は?」と聞かれてしまった場合に向いています。その場で結論を急がず、後日改めて説明する流れにすると角が立ちにくくなります。
💬 例文
「ごめんね、今年は準備が間に合わなくて。落ち着いたらまた〇〇ちゃんのお母さんに連絡するね。」
関係を良好に保つためのポイント・注意点
お盆玉をやめる際は、他の慣習の終わらせ方も参考にすると気持ちが整理しやすくなります。たとえば毎年のお小遣いをやめる考え方はお年玉を辞退・あげない時の断り方とも共通する部分が多く、年始の慣習を見直す年賀状じまいのやめ方も同じように「感謝を伝えつつ形を変える」発想が役立ちます。
また、お盆玉だけでなくお盆の帰省や親戚の集まり自体を断りたいと感じている場合は、あわせてそちらの伝え方も確認しておくと、お盆全体の負担を無理なく減らせます。
以下のポイントを押さえておくと、お盆玉をやめる際も関係をこじらせずに伝えられます。
- お盆の当日ではなく、集まる前に一言相談しておく
- 「今年から」ではなく「今年は」など、絶対的な表現を避けて余地を残す
- 子ども本人への配慮も一言添える(会った時に一緒に遊ぶ、お菓子を渡すなど)
- 相手の家庭がお盆玉を渡す場合は、それを否定するような言い方をしない
- 毎年ではなく数年に一度など、渡し方を見直す選択肢もあることを伝える
特に大切なのは、相手の家庭のやり方を否定しないことです。あくまで自分側の事情として伝えれば、相手も無理に説得しようとせず、すんなり受け入れてもらいやすくなります。
また、兄弟姉妹で複数の家庭に子どもがいる場合は、誰か一人が独断で始めるより、事前に相談して足並みを揃えるほうが角が立ちにくくなります。「今年はうちも控えようと思うんだけど」と一声かけるだけで、相手も納得しやすくなります。
よくある質問
お盆玉は本当に渡さなくてもいい習慣なのでしょうか?
お盆玉は2010年代以降に広まった比較的新しい習慣で、渡すことが義務付けられているものではありません。地域や家庭によって渡す渡さないの判断は分かれているため、今年は控えるという選択も十分に成り立ちます。
一度やめたら、その後も渡さない方がいいのでしょうか?
一度控えたからといって、翌年以降も渡してはいけないという決まりはありません。家計や親戚付き合いの状況は年によって変わるため、落ち着いたタイミングで再開しても何の問題もありません。
子どもから直接「お盆玉は?」と聞かれた場合、どう答えればいいですか?
その場で即答せず、「今年は準備が間に合わなかったから、またあとで渡すね」のように一度持ち帰る返事をすると、子どもをがっかりさせすぎずに済みます。後日、親を通じて改めて事情を伝えておくと安心です。
全部やめるのではなく、金額だけ減らすことはできますか?
もちろん可能です。「今年だけ少し控えめに」といった伝え方をすれば、継続する意思があることが伝わりやすく、相手にも受け入れてもらいやすくなります。
まとめ
お盆玉をやめるかどうかは、各家庭の事情に合わせて決めてよいものです。一度控えたからといって、来年以降もずっと渡せないわけではなく、家計や親戚づきあいの状況が落ち着いたタイミングでまた再開しても何の問題もありません。
大切なのは、当日いきなり伝えるのではなく事前に一言相談し、子どもへの気遣いや代わりの形を添えて伝えることです。今年の形をどうするか、まずは一番話しやすい相手に、今日中に一言だけ送ってみませんか。
